要件
2個のクラスに割り振られた個の次元のデータがあります。
各クラスのデータの分離を保ちつつ、1次元へ削減することを考えます。
2次元の2クラスのデータを1次元に次元削減する例を下図で示しました。
のようなクラス内分散が小さく、クラス間分散を大きくするを求めればよいことになります。
フィッシャーの判別基準
以下の式で1次元に射影するとします。
クラスのデータの平均、射影後のクラスのデータの平均は
で与えられます。
射影されたクラスの分散は
で与えられます。
ここで、です。
フィッシャーの判別基準はクラス内分散とクラス間分散の比で定義されます。
の右辺の分子を式変形します。
の右辺の分母を式変形します。
ここで、クラス内共分散行列とクラス間共分散行列を以下のように定義します。
以上より、は以下のように表せます。
最適化 - その1
を最大化することにより、クラス内分散が小さく、クラス間分散を大きくするようなを求めることができます。
の制約の下で、を最大化します。
とする理由ですが、
例えば、の値がと求まったとします。
この時、の分母と分子では打ち消しあいます。これは、を定数倍しても一般性を失わないことを意味しています。
ですので、と仮定しても問題ないわけです。
ラグランジュの未定乗数法により、ラグランジュ関数は以下のようになります。
をで微分して、とおきます。
最適化 - その2
上記では、の制約の下でを最大化しましたが、
今度は、制約なしでやってみます。
をで微分して、とおきます。
により、を求めることができます。
の式変形で、がスカラーであることを用いました。
偉人の名言
理に達すれば万法に通ず。
宮本武蔵
参考リンク
動画
なし