はじめに
本記事は計算がややこしい箇所があるので、結果だけを見てもらってもいいかもしれません。
の最尤解
確率的主成分分析モデルの対数尤度は、
でした。
は次のように定義されます。
確率的主成分分析モデルの対数尤度 をパラメータ に対して最大化すると、
となります。
ただし、 はデータベクトルの平均です。
の導出については、PRML演習問題 12.9(基本) をご覧ください。
式 を式 に代入します。
の最尤解
対数尤度 をパラメータ で微分して、 とおきます。
式 の変形で用いた については本記事の下の方で導出しております。
まず、 の時、尤度関数は最小になります。
次に、 の時、式 より、以下が成り立ちます。
式 を満たす は一般に次のように書けます。
式 が式 を満たすか検算してみます。
最後に、 の時に、 を求めます。
を特異値分解します。
式 で、
は の直交行列で、
は の対角行列で、( は の特異値)
は の直交行列です。
式 を式 に代入します。
式 より、以下が成り立ちます。
式 を式 に代入します。
のとき、以下が成り立ちます。
式 より、 は の固有ベクトルです。
また、 の固有値 について以下の式が成り立ちます。
のときと合わせて、式 より、以下が成り立ちます。
式 で
は の行列で、その列ベクトルは の固有ベクトルで、
は の対角行列で、
で、
は任意の の直交行列です。(式 の を と書きなおしただけで、回転行列を連想しやすいように としたのだと思います。)
の最尤解
とします。
このとき、式 より、
となります。
式 の行列式の対数 は以下のようになります。
式 の は の特異値の数です。
を計算します。
対数尤度関数の式 に式 を代入します。
式 を で計算して、 とおきます。
ここから、まだいろいろな考察をしなくてはなりませんが、式変形については完了したので、一旦、本記事をアップします。
理解が深まり次第、本記事を更新する予定です。
の導出
の導出
最後に
本記事は、Probabilistic Principal Component Analysisの行間を補ったものです。