本記事を読むにあたって
「ボレル集合族上のルベーグ測度」と「(ルベーグ可測集合族上の)ルベーグ測度」の違いを意識してください。
定義 1.16 ボレル集合族
のすべての開区間のなす集合族 から生成される -加法族をボレル集合族といい と書く。
つまり、
このボレル集合族の上に、自然な長さに対応する速度が一意的に存在します。
定理 1.5 ボレル集合族上のルベーグ測度
可測空間 上の測度 で任意の について、 となるものが一意的に存在する。
定義 1.17 測度空間の完備性
要するに、 に関して、測度が となるような任意の集合が全部 に含まれている状態のことです。測度空間 の零集合の部分集合が常に可測であるとき、この測度空間は完備であるという。
Wikipedia には以下のように定義されています。(違った風に同じことを書かれると勉強になりますねー。)
Wikipedia による定義 完備測度
完備測度あるいはより正確に完備測度空間とは、すべての零集合の部分集合が(測度ゼロとなって)可測であるような測度空間のことを言う。
より形式的に言うと、 が完備であるための必要十分条件は、次が成立することである:
零集合の部分集合をすべて 加法族に追加してしまえばよい、というのが、以下の測度空間の完備化です。
定理 1.6 測度空間の完備化
(完備でない)測度空間 に対し、 に任意の 零集合 の任意の部分集合 をすべて追加した集合族 を考える。
つまり、