機械学習基礎理論独習

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PRML演習問題 6.24(基本)

問題

対角行列 \bf W で、その要素が 0 < W_{ii} < 1 を満たすものは、正定値であることを示せ。
また、2 つの正定値行列の和は、やはり正定値になることを示せ。

解答

対角行列 {\bf W}D\times D 行列とします。
任意の非零のベクトル {\bf a}=(a_1,\ldots,a_D)^\top について、{\bf a}^\top{\bf W}{\bf a} を計算します。

\begin{eqnarray}
{\bf a}^\top{\bf W}{\bf a}&=&\sum_{i=1,}^D\sum_{j=1}^DW_{ij}a_ia_j\\
&=&\sum_{i=1,}^D\sum_{j=1}^DW_{ij}\delta_{ji}a_ia_j\ (\because W_{ij}=0\ (i\not=j))\\
&=&\sum_{i=1}^DW_{ii}a_i^2>0\tag{1}
\end{eqnarray}

(1) より、対角行列 \bf W で、その要素が 0 < W_{ii} < 1 を満たすものは、正定値であることが示せました。

2 つの正定値行列を {\bf W}_1,{\bf W}_2 とおき、
任意の非零のベクトル {\bf a}=(a_1,\ldots,a_D)^\top について、{\bf a}^\top({\bf W}_1+{\bf W}_2){\bf a} を計算します。

\begin{eqnarray}
{\bf a}^\top({\bf W}_1+{\bf W}_2){\bf a}&=&{\bf a}^\top{\bf W}_1{\bf a}+{\bf a}^\top{\bf W}_2{\bf a} > 0\tag{2}
\end{eqnarray}

(2) より、2 つの正定値行列の和は、正定値になることが示せました。

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