パーセプトロンの収束定理の証明
特徴空間上の学習データ は線形分離可能とします。
に を乗算します。
パーセプトロンの誤り訂正の過程で正しく識別できなかった学習パターンを順に
とします。
ということは、 は正しく識別できなかった 番目のパターンを表します。
以下にデータ数が の場合の例を示します。
学習係数は は任意に設定できるので、以下では簡単のため とします。
重みベクトルの初期値 を任意の設定し、正しく識別できなかったパターン が発生したとき、
パーセプトロンの学習規則に従って、重みベクトル は次式のように に修正されます。
(※既に に が乗算されていることに注意。)
ここで、解となる重みベクトルの一つを とすると、
が成り立ち、定数 を用いると
が成り立つので、 も解です。
というのも判別関数が でその符号で判別するためです。
以下では、繰り返しにより重みが 原点と を結ぶ直線上の点 に限りなく近づくことを示します。
式 の両辺から を引きます。
式 の両辺のノルムを取って2乗します。
は正しく識別できなかったパターンであるので、
が成り立ちます。
よって、式 より
が得られます。ここで、
とおおくと、式 より、
ここで、 を
と設定すると、
が成り立ちます。
式 の 行目は 行目を適用するだけです。
よって、
が成り立ちます。
ここで、 を大きくすると、 は負となり得ないので、
とおくと、この処理は 以下の修正回数で必ず収束します。
偉人の名言
宇宙は数学という言語で書かれている。
ガリレオ・ガリレイ
参考文献
わかりやすいパターン認識 第2版 p231-p234