機械学習基礎理論独習

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2023-02-01から1ヶ月間の記事一覧

ルベーグ積分④~可測集合の性質~

概要 補題4の証明 補題4 がともに可測 はともに可測。 証明 まず、 が可測を示す。 はともに可測だから、 に対し、ここで、 ・ ・ に注意。 より、 よって、 よりよって、補題2より、 は可測。 次に、 の可測性を示す。 を可測とすると、補題3(iii)より、 は…

位相空間③~位相空間における内点集合の諸性質~

概要 補題1の証明、補題2の証明、補題3の証明 補題1 を位相空間、 とする。 (i) (ii) 証明 (i) とおく。 とすると、 で、. ゆえに . よって、 は英語で That is (すなわち)の意。 と書く場合もある。(ii) (i) より、 ( (i)で の代わりに を代入すると導ける)…

リーマン積分⑩~有界閉区間上の連続関数のリーマン可積分性~

概要 補題3の証明、補題4の証明 補題3 (ディリクレ関数) をとおくと、 は 上でリーマン積分不可能である。証明 を の任意の分割:とする。 このとき、となるから、常に よって、 は 上でリーマン積分不可能である。 補題4 は連続関数とすると、 は 上でリー…

リーマン積分③~関数の一様連続性~

概要 関数の連続性、関数の一様連続性 関数の連続性 ・ とする。 が 上の連続関数であるとは、 つまり、 ならば ( は によって決まるので、) 関数の一様連続性 が 上で一様連続であるとは、次を満たすときをいう。 ならば ( は によってのみ決まるので、)注…

リーマン積分②~集合の上限・下限~

概要 集合の上限、集合の下限、ワイエルシュトラスの定理 集合の上限 ・ は上に有界とする。 このとき、 であるとは、以下の(i)、(ii)が成り立つときにいう。 (i) に対し、 (ii) (つまり、 は の上界の つではあるが、 は の上界ではない。)例 ・ に対し、( …

リーマン積分①~集合の最大元・最小元~

概要 集合の有界性、集合の最大元・最小元 集合の有界性 とする。 (i) が "上に有界" とは、 となること。(ii) が "下に有界" とは、 となること。(iii) が上にも下にも有界のとき、単に "有界" という。 例 ・ は有界。 ・ は上に有界だが、下に非有界。 ・…

集合と位相⑩~逆写像の存在条件とその性質~

概要 補題15の証明、補題16の証明 補題15 を集合、 とする。 このとき、 が存在するための必要十分条件は、 が全単射であることである。 証明 (必要性) が存在するとする。 このとき、逆写像の定理よりが成り立つ。( ともに恒等写像だから当然、全単射。) こ…

位相空間②~距離空間の内点 vs 位相空間の内点~

概要 内点集合、内点の定義、距離空間との比較、定理2の証明 内点集合、内点の定義 ・ を位相空間、 に対し、 、 とおき、 を の "内点集合" という。 の定義より、 に注意する。 また、 のとき、 を の "内点" という。 距離空間との比較 距離空間 (距離を…

位相空間①~距離から位相へ~

概要 位相、位相空間、開集合、閉集合の定義、定理1の証明 位相、位相空間、開集合、閉集合の定義 ・ を集合、 に対し、次の (i)-(iii) が成り立つとき、 は の "位相" であるという。 (i) (ii) に対し、 ならば . (iii) 集合 で添え字づけられた の部分集合…

関数解析⑥~完備距離空間の例~

概要 完備距離空間の例、完備でない距離空間の例 完備距離空間の例 (1) 実数全体の集合 (定理1参照)(2) 次元ユークリッド空間 に対し、 ・ ・ ・ 上記のどの距離を採用しても、完備距離空間となる。 (※有限次元ノルム空間のノルムはすべて同値(後述))(3) 数…

ルベーグ積分③~可測集合の性質~

概要 補題3の証明 補題3 は 上の測度 (i) と は可測 (ii) (零集合) は可測 (iii) が可測 も可測証明 (i) とする。 よって、 は可測。 次に、 よって、 は可測。 (ii) とする。 よって、補題2より は可測。 (iii) は可測とする。このとき、 が可測であるから…

ルベーグ積分⑩~σ加法族の定義~

概要 σ加法族の定義、定理5の証明 σ加法族の定義 ・集合族 が -加法族(または可算加法族)であるとは、 が次の(i),(ii),(iii)を満たすときにいう。 (i) ならば (ii) ならば 注意 以下のように共通部分についても閉じていることが示せる。 定理5 を 上の測度と…

ルベーグ積分⑨~可測集合列の和集合の可測性~

概要 定理4の証明 定理4 を可測集合列とすると、 はともに可測である。証明 が可測集合であることを示せば十分。 実際、これが正しいとすると、 が可測集合列 が可測集合列 が可測集合 が可測集合 よって、以下、 が可測集合であることを示す。 とする。この…

関数解析④~距離空間の性質~

概要 補題1の証明、補題2の証明、補題3の証明 補題1 - 点列の収束先は一意的 を距離空間とする。 を収束列とする。 このとき、 の収束先は "一意的" である。 証明 かつ として、 を示せばよい。 実際、三角不等式より、 よって、はさみうちの原理より、 ゆ…

関数解析③~距離空間における種々の定義~

概要 開球、有界な集合、有界な点列、部分列、収束列、コーシー列の定義 開球、有界な集合、有界な点列、部分列 ・ を距離空間とする。 (i) とする。 を " を中心とする半径 の開球" という。 (ii) に対し、 と となるとき、 " は有界" であるという。 (iii)…

関数解析②~距離空間の例~

概要 距離空間の例 距離空間の例 実数全体の集合 有理数全体の集合 ※ は完備性をもつが、 は完備性をもたない。(完備性については後述) 、 次元ユークリッド空間 ・ ・ ・ 数列空間 ※スクリプト書体のコマンド\mathscrが効かないので、l^pが正しく表示されな…

関数解析①~距離空間の定義~

概要 このシリーズの目標、ユークリッド距離の定義、距離空間の定義 このシリーズの目標 ・ハーン・バナッハの定理 ・開写像定理 ・閉グラフ定理 ・一様有界性の定理 ユークリッド距離 上の 点 ・ ・ ・ (対称性) ・ (三角不等式) 上の距離 が満たす上記の性…

ルベーグ積分⑧~測度の制限~

概要 補題6の証明、補題7の証明 補題6 を 上の測度とする。 に対し、" の への制限 " をとおく。このとき、 も 上の測度となる。証明 は明らか。 (i) (ii) とすると、 となるから、これは、 が劣加法性を満たすことを示している。□ 補題7 を 上の測度、 は -…

ルベーグ積分②~可測集合の定義~

概要 補題1の証明、可測集合の定義、補題2の証明 補題1 : 上の測度とする。 ならば、 が成り立つ。 証明 とおく。 となっている。 の劣加法性より 可測集合の定義 を 上の測度とする。 が -可測(または可測) であるとは、 に対し、 が成り立つことである。 …

ルベーグ積分①~測度の定義~

概要 ±∞を含む計算の約束、測度の定義、測度の例 ±∞を含む計算の約束 ではない集合 つまり、 測度の定義 に対し、 が以下を満たすとき (i) (ii) (劣加法性) は 上の測度という。 例1(ディラック測度) 例2(計数測度) を の要素の個数

ルベーグ積分⑦~可測集合の性質~

概要 定理3の証明 定理3 可測集合列 は単調減少とし、 とする。 このとき、 が成り立つ。 証明 まず、 は単調減少だから に対し、 は下に有界な単調減少数列 が存在。 と は互いに素な可測集合 ここで、 だから、 より かつ よって、 より(移項ができて) さ…

自分用まとめ - 数の落とし子さんの動画

はじめに 本記事は数の落とし子さんが作成した動画を清書した記事の目次です。 数の落とし子さんに無断で、自身の勉強用としてまとめております。 記事で自分自身による説明は青色で記載します。 もし、怒られた場合、関連記事を全て非公開にいたします。 ル…

関数解析⑤~完備距離空間の定義~

概要 完備距離空間の定義、定理1の証明 完備距離空間の定義 を距離空間とする。 任意のコーシー列 が収束列となるとき、 は完備距離空間という。 定理1 実数全体の集合 は距離 のもとで完備距離空間である。 証明 をコーシー列とする。 補題 より、 は有界列…

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