1つの等式制約
変数の関数の最大値、最小値は、に制約がなければ、
を解いて得られます。に制約
がある場合は、ラグランジュ乗数を導入した
を考え、これをで微分してとおきます。
式と式を連立させて解けば、とを定めることができます。
この解法をラグランジュ未定乗数法といいます。
ただし、この方法で求まるのは、一般に極値であり、それが最大値か、最小値か、
あるいはそれ以外の極大値、極小値(あるいは変曲点)であるかは、別に判定しなければならない。
しかし、問題の性質から最大値あるいは最小値がただ一つ分かっている場合には、非常に便利な方法です。
極値での等値面と曲面が接する理由 - 1つの等式制約
式はの等値面と曲面が接することを示していますが、これについては次のように考えるとよいです。
もし等値面と交差していれば、その曲面上での値が小さいほうから大きいほうへ、またはその逆に変化するので、
その点で極値を取らない。
ゆえに接していなければならない。
イメージを下図に示します。
複数の等式制約
複数の制約
があるときの最大、最小値(一般には極値)を求めるには、
各制約式それぞれにラグランジュ乗数を導入して、
を考えます。
ただし、は次のようにおきました。
式をで微分してと置いた
と式を連立させて解けば、とを定めることができます。
ちなみに式を変形させると次のようにも書けます。
式(8)が成り立つ理由 - 複数の等式制約
制約条件のもとで、関数が極値をとる時、式が成り立つ理由は、次のように考えればよいです。
もしがの張る部分空間に含まれていなければ、
がその部分空間に直交する成分を持つので、その方向はの全てに直交します。
すなわち、その方向はすべての制約曲面に接して、しかもその方向にの勾配がではない。
したがって、その方向に移動すればの値が増え、反対方向に移動すればの値が減るので、は極値をとらない。
ゆえに、が極値をとるならそのようなことは起きない。
偉人の名言
学問なんて、覚えると同時に忘れてしまってもいいものなんだ。
けれども、全部忘れてしまっても、その勉強の訓練の底に一つかみの砂金が残っているものだ。
これだ。
これが貴いのだ。
勉強しなければいかん。
太宰治
動画
なし