最小2次近似の定義
本のベクトルの正規直交系 に対しては、ベクトル を式 のように展開できるとは限りません。
しかし、
が最小になるように展開係数 を定めることができます。
そのような係数による展開を最小2次近似といいます。
係数の導出
式 は次のように書き直せます。
式 を で微分すると、次のようになります。
式 の2行目の式変形では次の公式を用いました。
がの関数であるとする。
式 の導出については、こちらの をご覧ください。
式 を とおきます。
よって、式 より最小2次近似は次のように書けます。
式 は式 の展開を第 項で打ち切ったものとなっています。
の線形結合で表せるベクトル全体 を の張る部分空間と呼びます。
が線形独立であれば(特に正規直交基底であれば)、これらは部分空間 の基底となり、その次元は です。
このことから、ベクトル が正規直交基底 の張る 次元部分空間 に含まれれば、式 は等号で成立します。
このとき、展開の表現は一意的であり、その2乗ノルムは次のように書けます。
偉人の名言
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松本清張
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