問題
を成分とする任意の正方行列はという形に書けることを示せ。
ただし、とはそれぞれ対称行列と反対称行列の成分でありおよびがすべてのについて成り立つ。
さてここで、次元における高次の多項式の次の項
を考えると、
となり、反対称行列の寄与が消えることを示せ。
このことから、一般性を失うことなく、係数は対称に選んでよく、すべてのの成分の選び方が独立ではないことがわかる。
これを使って、行列の独立パラメータの数がで与えられることを示せ。
解答
を以下のように定義します。
を計算します。
式より、という形に書けることを示せました。
にを代入して展開します。
式のを計算します。
式を式に代入します。
式より、式を示せました。
行列はの対象行列なので、独立なパラメータの数は成分の数と成分の数の和なので、以下のようになります。
式より、行列の独立パラメータの数がで与えられることが示せました。
補足
最後の「行列の独立パラメータの数が」を示すところですが、
PRML演習問題 2.21(基本)を参考にしてもらうと分かりやすいかと思います。