機械学習基礎理論独習

誤りがあればご指摘いただけると幸いです。数式が整うまで少し時間かかります。リンクフリーです。

勉強ログです。リンクフリーです
目次へ戻る

PRML演習問題 5.10(基本) www

問題

固有方程式 (5.33) を持つへッセ行列 \bf H を考える。
(5.39) におけるベクトル \bf v を順々に固有ベクトル {\bf u}_j のそれぞれと等しくすることにより、
すべての固有値が正であるとき、そのときに限り {\bf H} は正定値であることを示せ。

参照

\begin{eqnarray}
{\bf H}{\bf u}_i=\lambda_i{\bf u}_i\tag{5.33}
\end{eqnarray}

\begin{eqnarray}
{\bf v}=\sum_ic_i{\bf u}_i\tag{5.38}
\end{eqnarray}

\begin{eqnarray}
{\bf v}^\top{\bf H}{\bf v}=\sum_ic_i^2\lambda_i\tag{5.39}
\end{eqnarray}

解答

題意を示すには、「すべての固有値が正である」ことが「{\bf H} は正定値である」ことの必要十分条件であることを示せばよいことがわかります。

(5.33) より、

\begin{eqnarray}
{\bf u}_i^\top{\bf H}{\bf u}_i&=&\lambda_i{\bf u}_i^\top{\bf u}_i\\
&=&\lambda_i>0\tag{1}
\end{eqnarray}

が成り立つので、「{\bf H} は正定値である」ことは「すべての固有値が正である」ことの十分条件であることが示せました。

また (5.39) より、

\begin{eqnarray}
{\bf v}^\top{\bf H}{\bf v}=\sum_ic_i^2\lambda_i>0\tag{2}
\end{eqnarray}

が成り立つので、「すべての固有値が正である」ことは「{\bf H} は正定値である」ことの十分条件であることが示せました。

以上より、「すべての固有値が正である」ことが「{\bf H} は正定値である」ことの必要十分条件であることを示せたので、題意が示せました。

目次へ戻る