機械学習基礎理論独習

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イェンゼンの不等式

イェンゼンの不等式とは

関数f(x)が凸関数であるとする。このとき

\begin{eqnarray}
&&p_1+p_2+\cdots+p_n=1\tag{1}\\
&&0\leq p_i \leq 1\ (i=1,2,\ldots,n)\tag{2}
\end{eqnarray}
を満たすp_iに対して、
\begin{eqnarray}
f(p_1x_1+p_2x_2+\cdots+p_nx_n)\leq p_1f(x_1)+p_2f(x_2)+\cdots+p_nf(x_n)\tag{3}
\end{eqnarray}
が成り立つ。

※凸関数とは下に凸の関数のことです。(例:y=-x^2)

例1

(1),(2)より、各p_iを確率、式(3)の両辺を期待値の演算と解釈できます。
よって、

\begin{eqnarray}
&&f(\sum_{i=1}^n p_ix)=\sum_{i=1}^np_if(x)\\
&&\Leftrightarrow f({\mathbb E}[x])\leq{\mathbb E}[f(x)]\tag{4}
\end{eqnarray}
が成り立ちます。

例2

f(x)=\log x,\ p_i=1 / nを考えます。
この時fは上に凸の関数であるので、式(3)の不等号の向きは逆になり、以下の式が成り立ちます。

\begin{eqnarray}
\log\frac{x_1+x_2+\cdots+x_n}{n}\geq\frac{1}{n}\log x_1x_2\cdots x_n\tag{5}
\end{eqnarray}

(5)eの右肩に乗せると、よく知られた以下の関係式(相加相乗平均)導かれます。

\begin{eqnarray}
\frac{x_1+x_2+\cdots+x_n}{n}\geq\sqrt[n]{x_1x_2\cdots x_n}\tag{6}
\end{eqnarray}

偉人の名言

f:id:olj611:20210918185247p:plain:w300
悲しいから泣くのではなく、泣くから悲しいのだ。
ウィリアム・ジェームズ

参考文献

続・わかりやすいパターン認識 p297-p298

動画

なし

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