ベイジアンネットワークとは
ベイジアンネットワーク(有向グラフィカルモデル)は、
確率モデル上に存在する複数の変数の関係性をノードと矢印(有向リンク)を表現する記法です。
ここでは、有向非循環グラフ(DAG)と呼ばれる有向閉路を持たない有向グラフ(矢印付きのグラフ)について説明します。
有向閉路とは、
あるノードから出発して、矢印に従って進んだ後、また初めのノードに戻ってくるような閉じた経路のことです。
ベイジアンネットワークの例
例えば、以下の式があるとします。
式に対応するグラフィカルモデルは、以下の図1です。
図1
次の例です。
式に対応するグラフィカルモデルは、以下の図2です。
図2
2つの例から分かるように、同時確率をベイジアンネットワークによって表現できます。
確率変数をノード二割当たっているのが分かります。
条件付き確率ですが、矢印の尾に該当するノードが条件となります。
ノードには親子の概念があり、図2でいうと、はの親ノードといい、はの子ノードといいます。
定数とプレートと塗りつぶし
定数は小さい丸で塗りつぶされで表現されます。(図6参照)
観測済みのノードは塗りつぶされて表現されます。(図6参照)
プレートを使うと複数のリンクやノードをまとめて書くことができます。
以下の図3がプレートを使わないグラフで、図4がプレートを使ったグラフです。
図3
図4
有向分解 - 有向グラフと分布の一般的な関係
グラフによって定義される同時分布は、グラフ上で親に対応する変数によって条件づけられた、
各ノード変数上の条件付分布の積で与えられます。
よって、個のノードを持つグラフに対応する同時分布は
で与えられます。
ここで、はの親ノードの集合を表し、です。
有向グラフから、式のように因数分解することを有向分解といいます。
ベイズ線形回帰 - 予測分布を使った例
ベイズ線形回帰 - 予測分布の記事で新しいに対する予測値に対する分布を求めました。
この時の同時分布は、以下の式で表されました。(変数の説明はしません。)
図6
は定数ですので、小さい赤丸で塗りつぶされています。
は観測された確率変数なので、青色で塗りつぶされています。
は観測されていない(観測されるはずがない)確率変数なので、塗りつぶされていません。
このように、グラフで考えると式の見通しがよくなり、条件付き確率も分かりやすいです。
偉人の名言
夢を叶えるコツは狂ったように欲しがること。
山本 寛斎
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