機械学習基礎理論独習

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写像

定義 3.6

2 つの集合 X,Y が与えられ、X のどの要素に対しても、それぞれ Y の要素が一意的に(=ただ1つ)対応しているとき、この対応関係を X から Y への写像という。集合 X から集合 Y への写像f とするとき、Xf の定義域、Yf の終域という。また、各 x\in X に対応する Y の要素を f(x) で表し、f による x の像または値という。この f

\begin{eqnarray}
f:X\longrightarrow Y;x\longmapsto f(x)
\end{eqnarray}
で表す。

定義 3.9

2 つの写像 f:X\rightarrow Yf':X'\rightarrow Y' が同じ写像であるとは、X=X' かつ Y=Y' であって要素の対応の仕方が同じ、すなわち、

\begin{eqnarray}
(\forall x\in X)(f(x)=f'(x))
\end{eqnarray}
が成り立つことをいう。このとき 、f=f' と書く。

定義 3.10

写像 f:X\rightarrow Y に対し、直積集合 X\times Y の部分集合

\begin{eqnarray}
G(f)=\{(x,f(x)):x\in X\}
\end{eqnarray}
f のグラフという。

定義 3.11

集合 X,Y,Z と、2 つの写像

\begin{eqnarray}
X\stackrel{f}{\longrightarrow}Y\stackrel{g}{\longrightarrow}Z
\end{eqnarray}
が与えられたとする。各 x\in Xf によって f(x)\in Y にうつし、次にそれを g によって g(f(x))\in Z にうつすことにより、X から Zへの写像が定められる。この写像fg の合成写像(または、合成関数、合成変換)といい、
\begin{eqnarray}
g\circ f:X\longrightarrow Z;x\longmapsto g(f(x))
\end{eqnarray}
で表す。この定義のキー・ポイントは
\begin{eqnarray}
(g\circ f)(x)=g(f(x))
\end{eqnarray}
と定めたところである。記号 g \circ f における fg の順序にも注意しよう。

写像の合成に関して、一般に交換法則が成立しません。g\circ f\not=f\circ g
写像の合成に関して、一般に結合法則が成立します。h\circ(g\circ f)=(h\circ g)\circ f

定義 3.13

写像 f:X\longrightarrow Y,A\subseteq X写像 g:A\longrightarrow Y に対し、

\begin{eqnarray}
(\forall x\in A)(f(x)=g(x))
\end{eqnarray}
が成り立つとする。このとき、gfA への制限とよび、g=f\upharpoonright_A で表す。
また、fgX への拡張とよぶ。

参考文献

はじめての集合と位相 p28-p31

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