本記事では共分散行列 の代わりにその逆行列である精度行列 を用います。
ウィシャート分布
ウィシャート分布は以下のように表されるのでした。
です。
※ は行列、行列 が正定値であることを表しています。
はウィシャート分布の正規化項です。
対数を取ると以下のようになります。
事後分布
多次元ガウス分布に従う 個のD次元の連続値データ が与えられた時の精度行列 の事後分布を求めてみます。平均 は固定であるとします。
の事前分布には多次元ガウス分布の精度行列の共役事前分布であるウィシャート分布を用います。
は固定されたハイパーパラメータです。
事後分布は以下のようになります。ベイズの定理を用います。
対数を取って についてまとめます。
(9)の式変形にはトレースの公式を用いました。
(10)より事後分布がウィシャート分布になっていることが分かります。
事後分布のパラメータを とおき、(6)と(10)を係数比較すると以下のように求まります。
以上で、事後分布がウィシャート分布で得られることが分かりました。
偉人の名言
失敗しなくちゃ、成功はしないわよ
ココ・シャネル