周辺分布の推論
以下の図1の(b)において、を考えます。
図1
図1の(b)の同時分布は次のように書けます。
は以外の全ての変数で周辺化することによって求められます。
ところで、式をそのまま計算するのは計算効率が悪いので、効率よく計算する式は以下で与えられます。
式の計算をうまく表現するために、局所的なメッセージがグラフを伝播するという風に考えると、式は以下のように書けます。
を、ノードからノードへ連鎖に沿って前向きに伝わるメッセージと考えます。
同様にを、ノードからノードへ連鎖に沿って後ろ向きに伝わるメッセージと考えます。
は、以下のように再帰的に計算できます。
最初に以下の式でを計算すれば、式を再帰的に適用できます。
は、以下のように再帰的に計算できます。
最初に以下の式でを計算すれば、式を再帰的に適用できます。
以上より、が求めれば、式のは以下のように求まります。
メッセージのイメージを以下の図2に示しました。
図2
全てのノードの周辺分布の推論
今までは、あるについて考えましたが、今度は全ての全てのノードの周辺分布について考えます。
つずつ求めると効率が悪いです。
そこで、始めにメッセージをノードからノードまで後ろ向きに伝播させ、
同様にメッセージをノードからノードまで前向きに伝播させます。
この伝播中のメッセージを保存しておきます。
こうすることにより、式を適用するだけで、全てのノードの周辺分布が求められます。
つの隣接するノードの同時分布のの推論
連鎖上のつの隣接するノードの同時分布のについて考えます。
をで周辺化したものが式であるので、
式からを取って周辺化をなくせば、となります。
よって、は以下の式で表せます。
偉人の名言
弱気は相手を強気にさせる、
弱気は強気に押し切られる、
強気は弱気を制していく、
強気は強気を押し退ける
星野仙一